審美歯科、セラミック、ホワイトニング
前歯が大きなむし歯などでかぶせなければならなくなった時や既に治療されている前歯のかぶせ物が古くなったりして新しくきれいに治したい時、かぶせる物は何種類かあります。
保険が効くタイプと保険が効かないタイプがあり、保険が効くタイプは主に硬質レジンという樹脂（硬質なプラスチックにセラミックなどの粉末を混ぜたもの）を使った硬質レジン前装冠と保険の効かないセラミックタイプのメタルボンドやジルコニアセラミッククラウンなどがあります。
ジルコニアセラミッククラウン(保険外）
ジルコニアとは二酸化ジルコニウムという人工ダイヤモンドとしても使われる大変硬い白色のセラミック材料です。
従来から歯科材料として使われてきたセラミック（ポーセレン）は大変色がきれいで天然歯に近い色で変色もしない優れた素材ですが、われやすいという欠点がありました。
ジルコニアはわれやすいというセラミックの欠点をおぎなう材料で、2005年に厚生労働省の認可を受けた比較的新しい歯科素材です。
ジルコニアセラミッククラウンの特徴
- 天然歯に近い色
- 変色しない
- 硬い材料で耐久性に優れている
- 金属を使っていないので金属アレルギーにならない
- 歯茎との境目がきれい
短所としては従来から広く使われているセラミック冠であるメタルボンドとくらべ
- 割れることがある
- 歯を削る量が若干多い
- 値段が高い
などがあります。
料金
88000円（税込）
メタルボンド（保険外）
メタルボンドとは陶材焼き付け前装鋳造冠とも呼ばれるセラミックを金属のフレーム上に焼き付けたかぶせ物です。
昔から前歯の保険外の差し歯として長く使われてきた歴史があります。
セラミックは歯に近い色が出せて硬く変色をしない材料なので歯の治療に向いているのですがわれやすいため金属で補強してかぶせるものが一般的でした。
セラミック単体のかぶせ物もありますが、われやすいという欠点がありますので金属で補強したメタルボンドが一般的でした。
メタルボンドは色がきれいで耐久性もあり優れたかぶせ物ですが金属を使うので歯茎との境目が黒っぽく見えることがある、金属アレルギーがある人はアレルギーを起こすことがある、という欠点があります。
メタルボンドの特徴
- 歯に近い色が出せる
- 金属で補強されているため耐久性がある
- ジルコニアに比べて削る量が若干少なくてすむ
短所としては
- 裏側に金属を使うため、形態によってはジルコニアとくらべて透明度で劣る。
- 金属イオンが溶けて、境目の歯茎が黒ずんだり、金属アレルギーがある人にはアレルギーが出ることがある。
- 年数が経過して歯茎が下がると金属が境目のように見えてくることがある（ブラックマージン）。
料金
55000円(税込）
硬質レジン前装冠（保険）
硬質レジン前装冠は、保険治療による標準的な前歯のかぶせ物（差し歯）で、金属のフレームにレジンという歯科用の硬い白い樹脂（プラスチック）を張り付けて作られたかぶせ物です。
硬質レジン前装冠の特徴
- 保険適用なので安価
- 金属で補強されているため耐久性がある
短所としては
- レジンはセラミックと比べると透明感が劣るので色あいはセラミックの方が自然な感じでレジンは人工的な感じになる
- 変色しやすい
- 金属イオンが溶けて、境目の歯茎が黒ずんだり、金属アレルギーが出ることがある。
- 年数が経過して歯茎が下がると金属が境目のように見えてくることがある（ブラックマージン）。
- レジンは滑沢性で劣るのでプラークなどの汚れがつきやすい
料金
約8000円（3割負担の場合）
CAD/CAM冠（保険）
CAD/CAM冠とはハイブリッドセラミックというセラミックの粉末を高密度でレジンに混ぜたレジンブロックを歯科用のCAD/CAM装置（コンピューターで削り出す装置、いわゆる3Dプリンター）を用いて制作されたかぶせ物で金属を使いません。
2020年より保険制度の改定で前歯にCAD/CAM冠が使えるようになりました。
CAD/CAM冠の特徴
- 保険適用なので安価
- 金属を使用しないので歯茎との境目が黒くならない
- 金属を使用しないので金属アレルギーが起こらない
短所としては
- 色が単調で透明感で劣る。
- 樹脂だけでできていて金属を使用しないので割れやすい。
- 薄いとすぐ割れてしまうので、かみ合う歯と充分な隙間が必要で、かみ合わせによっては使えない。
料金
約6000円（3割負担の場合）
銀歯の問題点とメタルフリー治療
今までの歯科治療は金銀パラジウム合金等の金属を使った治療が主流でしたが、健康志向の高まりや審美性の追及から少しずつ金属を使わないメタルフリー治療が普及してきています。
金属は加工しやすく強度も充分あるので今まで広く使われてきましたが、いろいろ問題点もあります。
- 審美性が劣る
- 金属アレルギーを引き起こすことがある
- 長い年月の間に金属がイオンとなって溶け出して歯茎との境目が黒く変色する
これらの問題を解消するためジルコニアやセラミックによる治療が増えてきています。
セラミックやジルコニアは保険が効きませんが、保険でもCAD/CAM冠やCAD/CAMインレーというハイブリッドセラミック素材による治療が認可され、普及してきています。
歯肉との境目が黒く目立つようになったメタルボンドをジルコニアで治療した例
メタルボンドは昔から使われている信頼性の高い大変すばらしい材料ですが、金属の上にセラミックを焼き付けたタイプなので歯肉が下がって来るとどうしても金属のラインがわずかに見えて来ることがあります。
歯肉は年齢とともにどうしてもだんだん下がってきがちです。
金属を使わないオールセラミックは歯肉が下がっても金属を使ってないので黒いラインがありません。
ホワイトニング(保険外）
当院で行っているホワイトニング（歯の漂白）はホームホワイトニングという自宅でやる方法です。ジーシー社のホワイトニング製品TiON（ティオン）を使用しています。
ホームホワイトニングとは歯にフィットするあなた専用のマウストレーと歯科用漂白材の過酸化尿素を主成分とするホワイトニングジェルを使って、自宅で徐々に歯を白くしていく方法※です。
※1日2時間以内の装着を2週間
歯科医院で
型取り
ホワイトニングに使うマウストレーを作製するために型を取ります。
マウストレー作成
取った型からマウストレーを作ります。
ホワイトニングジェル
ホワイトニングジェルは通常２週間分で１セットです。
ご自宅で
ホワイトニング前の
ブラッシング
効果的なホワイトニングのために、ブラッシングを行います。
ホワイトニングジェルの注入
1歯あたり米粒2つ分を目安に、ホワイトニングジェルを注入します。
マウストレーの装着
マウストレー装着時にホワイトニングジェルがあふれ出た場合は、すぐに拭き取ってください。
※装着は1日1回、2時間以内としてください。
※使用中に痛み等の異常を感じた場合は、直ちに使用を中止し、歯科医師に相談して下さい。
マウストレーの洗浄
ホワイトニング後は、ブラッシングで歯面に残ったジェルを落とし、マウストレーは歯ブラシ等で洗浄します。
※マウストレーの洗浄は変形の恐れがあるため、温水を使用しないでください。
マウストレーの保管
マウストレーはトレーケースに入れて保管します。ホワイトニングジェルは、冷蔵庫で保管します。
料金
マウストレー1装置製作と2週間分のホワイトニングジェルで25000円
ホームホワイトニングの症例
ホワイトニングの効果について
ホワイトニングの効果には個人差があります。 多くの方には良好な結果が得られますが、歯の質、変色の原因などの違いにより、その効果には個人差があります。 また、ホワイトニング後は徐々に元の歯の色に戻ります。
診療科目
バナースペース
はたぶ歯科
〒175-0082
東京都板橋区高島平8-15-3
アパールハイツ2F
TEL 03-5398-7891
FAX 03-5398-7891